近所の中華屋

池袋で映画を見て、外に出るとあまりに蒸し暑くて、どこかでビールでも飲みたいものだとそこらを彷徨ったのだが、私の行きたい店はどこも混雑していて、そうだ、今日はプレミアムフライデーだ、てなことで家の近所の中華屋で飯がてら瓶ビールを飲み、バンバンジーを食べていたら、隣に座った若い姉ちゃんを連れた見るからに社長風の男性が「あっちの中国人はタバコをぷかぷか吸ってるなー。おれはタバコだけは苦手なんだよなー」と言い始め、しばらくして、「あ、隣のにいちゃんは吸うかもしれないなあ、悪かったなあ」とどこともしれぬ方角にいうので、「いや、まあ、吸うんですけどね」と返したら、「兄ちゃんは酒は飲まんのか」と聞くので、はてわたしは酒を飲んでいると思ったのだが、一息つき考えて見ると、紹興酒ストレートはたしかに麦茶に見える。「これは紹興酒ですよ」「いっぱい飲めや。あ、デキャンタくれ」そのあとデキャンタ2つ分をほぼおっちゃんと飲んだのでした。夏の終わり。